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                                        |  | 2025年09月号-2 |  |  
                                    | 診療所の4 割が経常赤字に  |  
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                                    | 日医 |  
                                    | 日本医師会は17 日に開いた定例記者会見で、診療所を経営する医療法人の4 割が2024 年度に経常赤字だったとする調査結果を発表した。医療法人の24 年度の経常利益率は前年度から半減。経常収支が赤字となった割合は15 ポイント近く増加した。 調査は、全国の診療所の経営実態を把握するため、会員の診療所の院長を対象に25 年6 月2日−7 月14 日に実施。個人立の診療所も含めて1 万3,535 件の回答があった(有効回答率18.8%)。診療所を経営する医療法人は6,761 法人が回答。24 年度の経常利益率は4.2%と、前年度の8.2%から半減した。経常収支は50.3%減の771 万円。赤字となった法人の割合は14.6ポイント増え、39.2%だった。医業収益は前年度比2.3%減少し、医業費用は1.4%の増。金額ベースでは434 万円の減収、252 万円の費用増となり、全体として大幅な減収減益だった。
 減収の要因として日医の城守国斗常任理事は会見で、「新型コロナ関連の診療報酬上の特例措置やコロナ補助金の廃止による影響が大きい」と述べた。
 医業費用では給与費が1.7%の増。さらに医薬品費・材料費が3.1%増えており、人件費や物価の高騰による費用負担が重くのしかかった。損益計算書で事業者所得が費用ではなく利益に含まれる個人立の診療所4,180 カ所では、経常利益率は26.0%(前年度比5.1 ポイント減)だった。経常収支は2,196 万円となり、前年度から19.5%減った。
 経営課題に関する質問では(複数回答)、「物価高騰・人件費上昇」(76.0%)、「患者単価の減少」(60.6%)といった回答が目立った。「施設設備の老朽化」を挙げたところも41.3%を占め、
 「近い将来、廃業」という回答も13.8%あった。今回の調査結果について城守常任理事は、「直近の診療所の経営状況は大幅に悪化している」とし、この状態が続けば、多くの診療所が地域から撤退し、地域医療の提供体制が継続できなくなる可能性が高いと強い懸念を示した。
 松本吉郎会長は、3 カ月ごとに区分けした決算期が直近に近い医療法人ほど経常利益率の悪化が見られることから、「25 年度はさらに厳しい経営状況となることが予想される」と強調。
 赤字の診療所が5 割近くに上りかねないとし、早急に25 年度補正予算による補助金や期中改定を行った上で、次期診療報酬改定での大幅な手当てを実施するよう、国に強く求めていく考えを示した。
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                                        |  | 2025年09月号-1 |  |  
                                    | LIFE 加算対象拡大の要否、年内めどに取りまとめ |  
                                    |  |  
                                    | 介護給付費分科会 |  
                                    | 厚生労働省は5 日、科学的介護情報システム(LIFE)の関連加算の算定対象に訪問系サービスなどを加えるかどうかについて、新たな委員会で今月中に検討を始める方針を社会保障審議会の介護給付費分科会に示した。それぞれの論点を議論し、年内をめどに取りまとめを行う。 委員会での主な論点は、訪問系サービスなどへの対象拡大の要否のほか、▽現場の業務負担を軽減するためのデータ入力項目の整理▽ケアの質改善の観点でのフィードバックの在り方▽LIFE 関連加算の構造−など。
 国立長寿医療研究センターが開催する委員会には、学識者や事業者団体、専門職団体などの関係者が参加する予定。取りまとめは介護給付費分科会に報告し、改めて議論する。
 介護施設・事業所で質の高いケアを提供していくため、2021 年度の介護報酬改定で科学的介護情報システム(LIFE)が導入された。その後、一定の介護事業所でLIFE関連加算が算定され、データの蓄積が進むとともに、事業所へのフィードバックの提供も行われている。
 そうした中、重複した入力項目があることや、加算の対象外のサービスに適した評価項目の検討を求める指摘が出ている。こうした課題などを踏まえ、新たな委員会でLIFEの見直しの検討に着手する。
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